2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

<お笑いと構造 第6回> お笑いの構造分析における三尺度 ③期待感

前回まで、三尺度のうち「意外感」と「納得感」について解説してきました。今日はいよいよ、三尺度の最後の一つ「期待感」についてお話します。 satzdachs.hatenablog.com 天然でドジばかりの愛されA子ちゃん 吉本新喜劇――King of "お約束" 「ポンコツ芸人」…

受験戦争と新自由主義

本稿では、いわゆる受験戦争を勝ち抜いてきた高学歴の学生と新自由主義の相性がなぜ良いのかをまず論じ、医学部においてそれがどのように表出しているのかに目を向けたあと、教育において何をすべきかについて考えてみたいと思います。 1. 上野千鶴子の東大…

<お笑いと構造 第5回> 「拮抗性」への自己反論 ーー伏線回収に見られる相乗性

文狸(ぶんり)です。前回は意外感と納得感の拮抗性について解説しました。 satzdachs.hatenablog.com 本稿では、「『拮抗性』への自己反論」と題して、意外感と納得感が相乗的に作用して笑いが生み出される場合について考えます。 2700のネタ「寿司屋」 共…

<お笑いと構造 第4回> 意外感と納得感の拮抗性――あるあるネタ、大喜利をケースに

文狸(ぶんり)です。前回まで、お笑いの構造分析の三尺度のうち、「意外感」「納得感」について説明してきました。 satzdachs.hatenablog.com 「意外感の笑い」「納得感の笑い」というのがそれぞれ単独で存在するわけではなく、私の分析では、一つの対象に…

嫉妬の理由

私は今、嫉妬している。それも、一度も会ったことすらない人に。 *** その感情は、まず苛立ちとして現れた。Twitterでたまたまその人のアカウントを見つけ、フォローをして少し経ったときのこと。その人がnoteに書いた文章と、それを称賛するツイートがRT…