2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

池田清彦『構造主義科学論の冒険』(講談社学術文庫、1998)

この本のおかげで、カント、ソシュール、フッサール、ウィトゲンシュタインらの哲学を個別には何となく知っているつもりではありましたが、それらが初めて有機的につながって理解できました。おすすめです。以下、本からの一部抜粋です(文頭の数字はページ…

2018年7月〜12月に読んだ本

7月 18053 カステラ(パク・ミンギュ/クレイン) ★★18054 社会的孤立問題への挑戦 (河合克義/法律文化社)18055 哲学としての医学概論 (杉岡良彦/春秋社) ★★18056 拳闘士の休息(トム・ジョーンズ/新潮文庫)18057 患者は誰でも物語る (リサ・サンダース/ゆみる出…

2018年1月〜6月に読んだ本

1月 18001 文藝芸人(文藝春秋)18002 嫌われる勇気18003 さらば、資本主義18004 ねじ子とパン太郎のモニター心電図18005 中動態の世界 ★★18006 医学思想史18007 イワン・イリッチの死18008 医療人類学のレッスン ★ 2月 18009 君たちはどう生きるか18010 西田…

若林正恭『ナナメの夕暮れ』(文藝春秋、2018)

ロフトのバレンタインの広告が炎上しています。 www.huffingtonpost.jp この件に対して「時代遅れの、サブカル系「斜め見」カルチャーを未だにやり続けているのかもしれない」というTwitterのコメントを見て、的を射た意見だと思うと同時に、この本を思い出…

姫野桂『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書、2018)

www.amazon.co.jp 「発達障害は大きく3つに分類されている。独特なルールがあったりコミュニケーションに問題が生じることが多いASD(自閉症スペクトラム症)、衝動的な言動や不注意などが目立つADHD(注意欠陥・多王政障害)、知的な問題はないのに簡単な…

グレゴワール・シャマユー『人体実験の哲学――「卑しい体」がつくる医学、技術、権力の歴史』(明石書店、2018)

www.amazon.co.jp 人体実験に供与されてきたのはどのような人々だったのか、また彼らはどのような理屈をもってその時代に「卑しい体」とされたのか。政治思想史、医学史の両分野から読み解く良書。かなり分厚いですが文章自体は読みやすくサクッと読めます。…

佐藤純一 編『文化現象としての癒し : 民間医療の現在』(メディカ出版、2000)

www.amazon.co.jp 「これって、すごい効くらしいなあ」 そう言って母が見せてきたのは、新聞の広告。黒地に白抜きでデカデカと「塗るだけで絶対に治る! ×××」と書かれている。僕はすぐさま「そんなんインチキに決まってるやん」と言いかけるが、逡巡する。…

令和1年5月1日 あとがき

だから、こういうことについて肝心なことは、いつでも自分が本当に感じたことから出発して、その意味を考えていくことだと思う。ーー『君たちはどう生きるか』吉野源三郎 コペル君の叔父さんがこう言っていたように、全31回、自分の経験を出発点として丁寧に…